経営理念/方針計画チャート/あゆみ

03.経営理念/方針計画チャート/あゆみ

経営理念

松田紙業の特色や持ち味を最大限に活かし
多様なニーズに対応していきます

わが社は高精度な最先端スリット技術を通じて、
高品質、高信頼の製品の基盤技術を支え、
高度な技術の開発と革新に取り組み、産業の発展に貢献します。

お互いの立場を尊重し、感謝、素直、思いやりの精神
スリット技術への誇りを持って行動することで、
豊かな社会と個人の幸福を追求します。

お客様の資源を有効活用するために「もったいない」を信念に、
3R(リデュース・リユース・リサイクル)で地球環境に配慮した、
循環型社会に貢献します。

方針計画チャート

松田紙業の経営理念から「人間らしく生きる」道筋を描いたチャート図です。
このチャートに沿って、事業を営み続けています。

画像:方針計画チャート

松田紙業のあゆみ~理念の実現に向けて~

画像:以前の工場

以前の工場

昭和39年(1964年)2月、先代の松田一身(ひとみ)が創業。
当時は古紙回収を生業とし独立する。

その後、紙管業者様との取り引きの中で「紙を切ってほしい」という依頼が舞い込み、
その声を受けて専用の機械を導入しスリット加工に挑戦。
徐々に紙を切る依頼が増え、人員も増員する。

昭和45(1970年)年7月15日、松田紙業有限会社を設立。
「紙を切る=紙のスリット加工」は現在の松田紙業の主たる事業となっています。

現社長、松田一久入社

平成5年(1993年)現社長、松田一久入社。
父と祖母の名が由来となり、「一久」と名付けられました。
大学卒業後、東京の製袋会社で修業のために働いていたところ、「工場の中核の社員が病に倒れたため」と創業者の父から呼び戻され28歳で入社しました。
しゃにむに現場の仕事を覚える日々を過ごし、2年ほど経ったころのことです。
自社の財務状況を見ると年商の3倍を超える負債のあることに気づきます。それからは、とにかく利益を上げること、借金の返済を減らすことばかりを考え、社員の尻を叩き生産性を上げることにひたすら邁進。それでも少しずつ財務体質は改善していきました。

しかし、社員を機械の一部のごとく考え、仕事ができない社員には罵声を浴びせるような雰囲気では、社員との溝は広がるばかりでした。
社員が入っては辞めの連続となっていきました。

転機

2005年9月、千葉県中小企業家同友会 第13期経営指針成文化セミナーを受講したことがきっかけでした。

大きな負債に対する先代への不信感、社員との関係でのギクシャクなどを率直に話す中で、周りの経営者からさまざまな体験を聞かされ励まされると同時に、自分自身に問題があったことに気づかされます。
その結果、自社を多方面から見ることができるようになり、逃げずに経営に向き合いはじめました。

社員との関係性を『人間同士の付き合い』だと思えるようになり肩の力が抜けてからは、経営理念や方針を単に言葉だけではなく、経営者という人間の生き方、理念を実践していく姿を社員に見せることを意識するようになりました。そうすることで自然と社員との関係性が変わってきました。

経営理念実現に向け工場移転を決意

作成した理念「自社の持ち味である最先端スリット技術を磨き上げ、3R(リデュース、リユース、リサイクル)により循環型社会に貢献する」の実現のため、当時の工場ではできないことに気付きます。

虫などの異物混入による危惧の問題、工場が外から丸見えのため取引上のセキュリティーの要請に応えきれない問題、空調が不十分で現場の従業員にとって過酷な職場環境になっている問題などがありました。

そこで以前から考えていた工場移転の断行を決意。
中小企業新事業活動促進法の経営革新計画の承認を得、意気揚々と政府系金融機関に融資を申し込んだものの、年商の3倍に近い設備投資ということもあり、融資にこぎつけるまでは長く険しい道のりがありました。

経営指針をもとに「社員が誇りの持てる工場にしたい、顧客が安心して仕事を任せられる会社にしたい」との熱い想いを訴えたことが通じたのか、協調融資が決定。リーマン・ショックの1カ月前のことでした。

2009年7月、社屋(工場)が完成

画像:2009年に完成した工場・社屋

2009年に完成した工場・社屋

新工場(敷地1000坪、工場・倉庫500坪)が完成しました。
経営者の仲間、家族、社員たちに助けられての完成です。
その後、敷地内に第2倉庫も完成し、現在の姿となりました。

環境づくりは良い仕事につながる

新工場は徹底した陽圧・温度・湿度などの管理を行っています。以前は、これら水・空気・電気の管理はかなりの熟練工が管理をしていました。

工場内の陽圧は、虫などの異物混入のクレームが1度もないという実績につながりました。
熱を持つコンプレッサーはスリットする場所とは別の個所に移動することで、熱風をなくし、静かな環境づくりができました。
湿度・温度管理は機械の故障を減らし、原紙を良い状態に保つようになりました。
機械や紙に良いということは、人間に置き換えるとどうでしょう。
人は音や風など、五感に触るものを減らすと疲れにくくなります。そのため、機械と人がより良いパフォーマンスを発揮できるようになりました。

理念を共有し、みんなで未来をつくる

現在、松田紙業は十数人で運営しています。
社員は何十年の大ベテランからスマホ世代の若者まで、幅広い年齢層です。

規定の金額以上の投資は社員全員の決済を取ったり、社員の採用についてみんなで話し合って決めていくようにするなど、「松田紙業のみんな」で
理念である「高精度な最先端スリット技術を通じて、高品質、高信頼の製品の基盤技術を支え、高度な技術の開発と革新に取り組み、産業の発展に貢献する」ことを目指しています。

画像:松田紙業の工場

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